副業でネットショップを開業したいと思うのですが、いざ「始めよう」となった時に、いったい何から始めれば良いのかがわかりません。
こんなお悩みを解決します。
本記事の内容
●実店舗とネットショップとの違い
●ネットショップのメリット、デメリット
●副業でネットショップを開業する際の注意点
●ネットショップ初心者におすすめの無料ショッピングカート
本記事の信頼性
この記事を書いているボクは、14年もの間、通販会社の経営幹部として勤めてきました。
在職期間中には、会社の規模は年商20億から60億円へと急拡大。
その間に、商品開発・販売促進・物流・人事・新規事業立ち上げと、様々な職種を歴任させていただきました。
そのような「通販のすべてを知り尽くした」ともいえる経験をもとに、この記事を書いています。
※ねこえもんの詳しいプロフィールは…
今回は、ネットショップを始めようと考えているあなたに
●何を準備すればいいのか?
●どうやって始めればいいのか?
●どうすればリスク低く開業できるのか?
を分かりやすく解説していきます。
この記事を読み終える頃には、あなたもネットショップのオーナーとしての第一歩を踏み出されていることと思います。
一緒に素敵なネットショップを作っていきましょう!
それでは、また記事の最後にお待ちしています。
ここで紹介する方法は、あくまで副業、本業のスキマ時間を使ってのネットショップ運営を想定しています。
実店舗とネットショップとの違いを知ろう
あなたは実店舗とネットショップとの違いについて考えたことはありますか?
もちろん「お客様に商品を販売する」という点では違いはありませんが、実際に必要となるものや、お客様との接し方などを比較すると、非常にたくさんの違いがあります。
まずは、それぞれの「開業から販売までにすること」について、おおまかに比較してみます。
実店舗の開業から販売までにすること
①土地の上に建物を建てる(もしくはテナントを借りる)。
②その建物に内装を施す。陳列に必要な什器や備品の調達。
③販売する商品を仕入れ、陳列する。
④お客様が直接店舗を訪れる。
⑤店頭レジでお会計。お買上げ商品の包装。
⑥商品を直接手に取る。商品説明やお問い合わせに対する接客。
上記のような流れが一般的ですね。
実店舗については、みなさんも実際に日々お買い物されていると思うので、イメージはできやすいかなと思います。
では、ネットショップではどうでしょうか?
ネットショップの開業から販売までにすること
①パソコンをインターネットに接続する。(プロバイダ契約)
②インターネット上にネットショップを公開するスペース(土地)を確保する。
③ネットショップの内装(デザイン)をおこなう。(専用のシステムが必要)
④販売する商品をレンタルサーバー上に登録し、商品ページを生成する。(専用のシステムが必要) また実店舗と違い、視覚のみで商品の魅力を伝えるので、商品の説明文や画像でアピールする。
⑤広告やSEO、口コミ(SNS)、メルマガなどでお客様をネットショップに呼び込む。(集客)
⑥ショッピングカートシステム(実店舗でのレジにあたるシステム)を使い、お客様自身に個人情報を入力してもらい注文を完了してもらう。
⑦商品を梱包し配送作業をおこなう
いかがでしょうか?
ざっくりと比べてみても、これだけの違いがあるんですね。
実店舗とネットショップ運営の比較表
上記をふまえ、実店舗とネットショップを運営していく上での違いを整理して表にまとめると…。
実店舗 | ネットショップ | |
販売エリア | 店舗周辺の地域 | 全国(全世界)での販売が可能 |
お客様の安心感 | 直接商品を見て、触って確かめているので、ギャップが少なく安心感がある | 直接商品を見ていないため、写真と実物が違うなどの不安がある |
集客方法 | 口コミ、通りがかったなど、自然にお客様が訪れる(自然集客) | 自然にお客様が訪れることはほぼないため、集客のための施策が必要(メルマガ、ダイレクトメールなど) |
商品の配送 | 基本的に不要 | 商品に合わせた配送方法が必要(大型商品・クール便など) |
営業時間 | 開店時のみ販売が可能 | 年中無休・24時間営業 ※注文を受けるためのシステムがある場合 |
商品の説明やアピール方法 | お客様自身が実際に手にとって判断、試着や試飲もできる | 商品写真や説明文、実際に購入した方からのレビューなどからイメージして判断する |
商品への質問 | 店員に直接質問できる | 電話やメールでの問い合わせ |
開業にかかる費用 | 外装・内装費ともに高くまとまった資金が必要 | 内装費(ネットショップ作成にかかる費用)のみで、人件費も含めて実店舗より低価格で開業できる |
ネットショップ開業のメリット、デメリット
それでは次に、実店舗との違いをふまえ、ネットショップ開業のメリット、デメリットについて考えていきたいと思います。
ネットショップ開業のメリット
365日24時間営業
ネットショップと実店舗を比較した際のメリットとして、まずあげられるのが、営業時間を考慮しなくていいということですね。
■ネットショップ:365日24時間営業(システムで受注対応可能)
■実店舗:10時~20時、定休日あり
と言った具合に、お客さまは買いたいときにいつでも商品を買うことができます。
あなたが寝ている間も注文を受けることは可能です(笑)。
また実店舗では営業時間外のため、ターゲットとならない顧客層にも、買ってもらえる機会が増える可能性が広がりますよね。
開店までにかかる費用が少なくて済む
店舗の家賃と同様、ネットショップ開店にも費用はかかりますが、 実店舗と比べても低予算での開業が可能です。
実店舗の場合には、事務所や倉庫の家賃が発生し、家賃は通常大きさや立地によりますが、だいたい15万~50万円程度、さらに、商品を陳列する什器や棚なども準備する必要があるので、少なく見ても数百万程度の予算が必要です。
対照的に、ネットショップの場合、事務所や倉庫は自宅でも良いですし、陳列する什器や棚も見栄えのいいものは不要ですね。
またその他に、立地という物理的な制限がないので、海外のお客様に商品を販売することもできますし 、実店舗ほど陳列スペースを考慮しなくてすむため、扱える商品数も増えます。
ネットショップのデメリット
お客様との接点
実店舗では、お客さまと直接向かい合っての対面接客ができますが、 ネットショップでは、実際にお客さまの顔を見て販売できるわけではありません。
実店舗のように、来店時に営業をして、販売することはできないので、商品ページの写真の見せ方や、説明文の表現方法で購入を判断されてしまうのです。
購入後のサポートも、基本的には電話やメールになるため、お客さまの立場に立った細かな気配りが必要です。
価格競争
実店舗と比較して、ネットショップは価格競争になりやすいという点があります。
ほかの店舗が同じ商品をいくらで販売しているのか、容易に比較できてしまうためです。
集客
そのほかに、実店舗と違い、フラっとお客さまが立ち寄ってくれる可能性もないため、集客も必要です。
しかし一度気に入ってもらえれば、実店舗と同様に、リピーターになってもらえますので、ネットショップの開業当初は最初にお客様を呼びこむところが重要と言えるでしょう。
ネットショップは開業してからが命
皆さんもほとんどの方が、一度はネットショップでのお買い物を経験されたことがあると思います。
しかし、ネットショップの運営のことって、ご存知でない方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
先に述べたネットショップ開業の流れを見てみると、わりと開業するまでは短期間、低費用でいけそうですが、開業してからが、集客、商品説明ページの作成など、大変な作業が多いんです。
特にネットショップでは、お客様が実際に商品を見ているときに、どのような反応をしているのか確認することができないので、商品のアピール方法も、実店舗とは全然違ってくるんですね。
ですので、ネットショップをオープンさせたものの、実際に商品が売れて、リピーター客ができるまでというのは、とてつもない莫大な時間と労力が必要になることは頭に入れておいてください。
副業でネットショップを開業する際の注意点
もしあなたが、これから副業でネットショップを運営していく場合、一番注意しなければいけないことは何でしょうか?
それはズバリ、毎月必要になる固定費を最小化することです。
先に述べた通り、実際にネットショップをオープンできたとしても、その後の集客、商品説明ページなどが十分にできなければ、商品はなかなか売れません。
月々、数千円の固定費(システム利用料など)も、半年、1年と経過する間、ずっと費用の垂れ流しになってしまいます。
副業ネットショップは小さく初めて、大きく育てる!
今回は、個人で、しかも本業のスキマ時間を使って、副業でネットショップを開業することを想定しています。
これからネットショップを始めるということは、まだ商品、仕入先の開発もこれから、通販のノウハウも全くないところからのスタートだと思います。
最初は自店で取り扱う商品を決めて、とにかく陳列して販売してみることが重要です。
開業当初ははっきり言って、誰からも見向きもされないでしょう。
最初は苦しい日々が続きますが、地道にコツコツとオリジナル商品、自分のお店のファンを少しずつ増やしていくことに専念しましょう。
楽天市場などのモールに出店すれば、少しはリアクションもあるかも知れませんが、そのお客様はモールのお客様、あなたのお客様ではありません。
そういう意味でも、まずは無理のない範囲でスタートさせて、ある程度の基盤ができ、もっとたくさんのお客様に紹介したい商品、他社に価格以外で対抗できる商品ができた時点で、モールに出店していくのがベストだと思います。
副業ネットショップ開業には無料のショッピングカートが絶対オススメ
それでは、月々の固定費を極力抑えた形でネットショップを開業するには、どのようにすれば良いでしょう?
ネットショップ運営に必要となる固定費の主なものは以下の通り。
- 家賃(テナント料、倉庫費用など)
- 人件費
- 通信費(電話、ネット回線など)
- システム利用料(モール出店料、ショッピングカート利用料など)
①②③は個人で、自宅を倉庫兼事務所として、電話やネットも自宅のものを使用すれば実質ゼロ円で運営できます。
④のシステム利用料も、月額無料のレンタルショッピングカート(ASP)を利用すれば、毎月ほぼゼロ円でスタートできます。
ASPとは、アプリケーション・サービス・プロバイダーの略で、パソコンにソフトをインストールすることなく、InternetExplorerやGoogleChromeといったウェブブラウザー上で利用する、プラットフォーム(サービスの基盤)の名称です。
その中でも、ネットショップ運営のためのショッピングカートや受注管理システムを提供するサービスを、レンタルショッピングカート(ASP)と呼びます。
楽天市場などのモール店舗とは違い、一戸建ての路面店として運営していくタイプのネットショップ開業サービスです。
月額無料のサービスといっても、ネットショップの立ち上げから運営、リピーター確保などに必要な機能が、必要最低限パッケージングされているのでご安心ください。
難易度もそれほど高くないので、ネットショップ初心者の方でも導入していただきやすいと思います。
楽天市場などのモールに出店するのに比べると、かなり低い固定費で運営できますので、副業でネットショップを開業するなら絶対に無料のショッピングカートを利用しましょう。
おすすめ無料ショッピングカート3選
以下、初心者の方でも簡単に始められる無料ショッピングカートを3つご紹介します。
契約プランによっては必要な機能が足りないことや、利益に対して手数料がかかってしまうこともあるので、申し込む前に、あなたが何をしたいのかということと、欲しい機能があるのかをじっくりと確認、検討して下さいね。
BASE(ベイス)
BASEは2012年にスタートした完全無料のショッピングカートです。
もうCMなどでご存知の方も多いのではないでしょうか。
ASP名称 |
初期費用 |
月額料金 | 決済手数料 | その他手数料 |
BASE(ベイス) | 無料 | 無料 | 3.6%+40円 |
サービス利用料:3% 振込手数料:一律250円 |
BASE(ベイス)のメリット
①最短30秒で誰でも簡単に始められる
②直感的な操作だけでデザインできる
③HTML編集で自由自在にカスタマイズ可能
④独自ドメインが使える
⑤簡単にドロップシッピングや無在庫販売ができる
BASE(ベイス)のデメリット
①決済手数料の他に別途サービス利用料3%がかかる
②BASEロゴを非表示にするには月額500円がかかる
③フリーページの作成は、最初のショップデザイン機能利用時のオフィシャルテーマのみが対象
またBASE(ベイス)では、『Instagram販売 App』という拡張機能を利用することで、簡単にInstagramで商品を販売できます。
商品の魅力発信とネット販売を同時にできるのは一石二鳥で嬉しい機能ですね!
STORES(ストアーズ)
STORES
多くの機能が無料で使えるので、初期用をあまりかけずに今すぐネットショップをスタートできます。
ASP名称 |
初期費用 |
月額料金 | 決済手数料 | その他手数料 |
STORES フリープラン |
無料 | 無料 | 5% |
振込手数料:275円 |
※スタンダードプランの場合は月額料金が有料となります。
STORES(ストアーズ)フリープランのメリット
①美しいテンプレート48種類が全て無料で使える
②直感的な操作だけでデザインできる
③保管・梱包・発送業務の代行サービスがある
STORES(ストアーズ)フリープランのデメリット
①ストアページをHTML・CSSで編集できない
②フリーページが作成できない
③フリープランでは『STORESロゴ』を非表示にできない
④フリープランでは独自ドメインが使えない
STORES(ストアーズ)の最大の魅力は、48種類の美しいデザインテンプレートがすべて無料で利用できること。
デザインが初めての方でも、直感的にショップデザインをカスタマイズできます。
無料でおしゃれなデザインを使いたい方におすすめです!
COLOR ME(カラーミーショップ)
カラーミーショップ
今まで有料プランしかなかった人気のショッピングカートでしたが、ついに無料プランが登場。
ASP名称 |
初期費用 |
月額料金 | 決済手数料 | その他手数料 |
COLOR ME フリープラン |
無料 | 無料 | 6.6%+30円 |
指定の金融機関や入金金額によって振込手数料がかかる |
※レギュラープラン、ラージプランの場合は月額料金が有料となります。
COLOR ME(カラーミーショップ)フリープランのメリット
①有料・無料の豊富なデザインプレート
②独自ドメインが使える
③フリーページは10ページまで作成可能
④HTML編集で自由自在に編集可能
⑤売上やショップの規模に応じてプランを変更できる
COLOR ME(カラーミーショップ)フリープランのデメリット
①フリープランには電話サポートがない
②詳しいHTML/CSSの説明についてはサポートの対象外
③デザインテンプレートの登録数が5点まで
④Instagramショッピング連携に月額550円かかる
COLOR ME(カラーミーショップ)の魅力は、無料から有料までプランが充実していること。
まずは「フリープラン」からスタートして、ショップの売上があがれば有料プランに変更していくという戦略がとれます。
ショップの規模が大きくなって、色々な機能が必要になった時に、他のショッピングカートに乗り換えることなくプラン変更だけで済ませられるのが安心ですね!
今すぐCOLOR ME(カラーミーショップ)でネットショップを開設する
まとめ
ここまでの記事を読んでこられて、ネットショップのオーナーとしての第一歩を踏み出せそうな気になってきましたでしょうか?
最後にもう一度、重要な点をまとめておきます。
今回の記事のまとめ
■ネットショップは実店舗と比較して、かなりの低予算で開業できる。
■ネットショップは低予算で開業できるものの、集客、商品説明の拡充、リピート客の確保など、開業後のコストが多くかかる。
■個人が副業でネットショップを運営していくうえで、月々の固定費を最小化することが最も重要。
■ネットショップは小さく初めて大きく育てていく。
■個人が副業でネットショップを開業するなら無料ショッピングカートを利用すべき。
とにかく始めてみることが大切
EC業界はスピードが命
ショッピングカートも、とにかく使ってみることが一番の近道だと思います。
今回の記事でご紹介した無料ショッピングカートなら、初期費用・月額料金が全て無料ですので、まずはいずれかのショッピングカートに申し込んで、まずは触ってみることです。
それぞれの管理画面から、基本的なネットショップ構築の設定をしていくことで、ネットショップを開業するのにしなければならないことが、まだまだ山の様にあることに気づかされます。
それだけでもまた次のステップにつなげられますよね?
また、各社ともネットショップ開業に関する資料やノウハウ集的なものも無料で配布されておりますので、そちらも非常に勉強になります。
もうあれこれと詮索するのは終わりにして、まずは初めの一歩を踏み出しましょう!
本日も最後までお読み頂き、ありがとうございました。